散骨の仕方と手順について
散骨の仕方と流れ
散骨するまでの手順数はそれほどありません。大まかに分けると以下の4項目になります。
遺族の数が多いと1の段階で時間がかかるかもしれませんが、大事なことなので決まるまでじっくり話し合うことをお勧めします。2~4はほぼ同時に以下で解説します。
- 散骨をする権利がある方を確認する
- 自分で散骨するか、業者に委託するかを決める
- 遺骨を粉骨する
- 散骨を実施する
散骨をする権利のある方を確認する
仏壇やお墓、遺骨等の所有権は祭祀承継者 にあります。通常は配偶者か長男、または長女ですが、血縁関係が複雑な場合などは話し合いができていればどなたが権利者でも構いません。
後々トラブルになることを避けるため、兄弟姉妹であっても書類などを作成して明確にしておいた方が良いでしょう。法律上、散骨を許可できるのは、この祭祀承継者だけになります。
祭祀承継者は遺族以外でもなれるのか?
委任状や遺言書などがあれば、親族以外の第三者でも祭祀承継者にはなれます。現に同居人や司法書士の方が祭祀承継者として火葬から散骨までを実施した例はいくつもあります。
また、祭祀承継者からの依頼で粉骨や散骨を代行することもできます。この場合、祭祀承継者の直筆による委任状をもって有効となります。委任状のない第三者による代理散骨などは遺棄罪に問われる恐れもありますので要注意です。
自分で散骨するか、業者に委託するかを決める
散骨するためには粉骨と散骨実施の2つの条件があります。
どちらも自分で行うことができれば、かかる費用は道具代だけで済みますが、実際はある程度専門業者にサポートしてもらわないとできませんので主な選択肢は主に以下の4つになります。
粉骨 | 散骨 | 難易度 | 価格目安 | |
---|---|---|---|---|
(1)粉骨も散骨も自力 | 自力 | 自力 | ★★★ | ¥3,000 |
(2)粉骨だけを委託 | 委託 | 自力 | ★★☆ | ¥12,000 |
(3)移動手段を委託 | 委託 | 自力 | ★★☆ | ¥150,000 |
(4)全て委託する | 委託 | 委託 | ★☆☆ | ¥25,000 |
(1)自分で粉骨して、自分で散骨する
道具を自分で揃えて自分で粉骨して散骨までできればかかる費用は道具代だけで済みます。ただし粉骨が大変です。7寸サイズを手作業で粉骨となるとプロでも3日はかかります!手順や流れは別ページに詳しく記載しましたのでご参考ください。
(2)粉骨だけを委託して、散骨は自分で行う
専門業者に依頼するメリットは時間の大幅な節約と、骨壺や骨箱、遺骨から出てきた異物など不要品の処分を同時に済ますことができることです。あと、自宅が粉だらけにならずに済みます。
遺灰は散骨を前提とした水溶性の紙袋に入れてくれ、分包や真空パックもしてくれます。注意すべきは粉骨をエサに手元供養品を販売する目的の業者も多いことです。安過ぎる粉骨には警戒した方がいいかもしれません。ご自身の私有地やお庭に散骨される方には最適です。
(3)移動手段(船)だけを用意してもらい、自分の手で散骨する
最も丁寧な散骨ができるのがこのサポート散骨です。散骨可能な海洋や山などへ、業者がサポートしながら案内し、散骨そのものは遺族の手で行います。個別散骨や家族散骨、合同散骨などと呼ばれています。
ボートなどを保有している会社が運営している場合が多いので、駅までの送迎や船内でのセレモニー、食事など、至れり尽くせりなので料金は高額ですが、親族揃って大勢ででき、故人にとっても遺族にとっても素晴らしい散骨になりますので最高峰と言われています。 但し、乗船型散骨は天候に左右されやすいというデメリットがあります。
(4)粉骨から散骨まで全て業者に委託する
遺骨を代行業者に預け、粉骨から散骨まで一括で任せる方法です。日時は指定できず、遺族の乗船もできませんが、散骨業者が天候を選んで確実に散骨してもらえます。船が苦手な方や、低予算で確実に散骨したい方、親族のスケジュールが揃えられない方などに最適です。
このタイプは価格の安さより信用度で選ぶ必要があります。現在、散骨業界は素人による新規参入が増加しており、郵送と低価格で遺骨を集め、たいへん危険な状況にあります。遺骨は唯一無二で大切な存在ですし、ある日突然、廃棄物から追跡捜査を受けるようなことがないよう、業者選択には細心の注意が必要です。
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